55 MIKATA
55人のMIKATA
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MIKATA
004
伊藤 冴さん
音楽療法士 - 職歴3年
22才
仕事:患者様の好みの曲を歌ったり、演奏すること。身体的、精神的機能の維持回復を図ることです。

音楽はこころの支え。
患者さんと一緒に歌う演歌が、
幸福な記憶を呼び覚ましてくれたらうれしい

認知症の患者さんで、本来は穏やかな性格だったのですが、奥様に暴力を振るうようになった男性がいました。その方が「上を向いて歩こう」を歌いながら「本当はオカンが好きなんだよ」と号泣していた姿は忘れられません。声を出して歌うことは、心肺機能も高める効果もありますが、その人の幸せな記憶を呼び覚ましてくれます。

特に思春期や二十歳前後の精神的負荷がかかる時代に好んで聴いていた音楽は、きっと、その人のこころの支えだったはず。患者さんにとってのそうした音楽を探り当てる。私にとっては50年くらい前の流行歌、美空ひばりさんや五木ひろしさんといった演歌が多いのですが、その患者さんの歌いやすいテンポやキーでピアノ伴奏して一緒に歌うのは楽しいです。CDで聴くだけの音楽と違って、それが、生演奏の良いところですね。

あなたにとって長寿とは?
“長い人生を、目標を持って生きていくこと。そのように思います。”

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